Capture One 16.7.0 では、以下を含む多くの新機能が追加・改善されました。
- マスクの複合機能(Combine Masks)
- レタッチツールタブのアップデート(Retouch Tool Tab)
- 歯のレタッチ(Retouch Teeth) および 目のレタッチ(Retouch Eyes)
- 首エリアを含む肌の補正(Blemish RemovalとEven Skin)
- 撮影一覧シート(Contact Sheets)機能
- 人物マスキングでの衣服マスキング機能
- 色相・彩度・明度の読み取り値(HSL Readouts)
- PSB ファイル(.pbs)への対応
- Live for Studio のアップデート
また、RFマウントを採用したすべての Canon EOS カメラ向け純正レンズプロファイルの追加、Fujifilm テザー撮影機能の強化(ライブビューでのフォーカスカーソルツール、カメラフォーカス制御、対応機種でのドライブモード設定)、および より多くの機種でカメラ内クロップ設定に対応しました。
さらに、以下のカメラで**デイゼロサポート(発売初日からの対応)**が追加されました:
- FUJIFILM X-T30 III
- Leica M EV1(有線テザー撮影、ライブビュー対応)
- Canon EOS C50(有線/無線テザー撮影、ライブビュー、ReTether対応)
加えて OM-System OM5 II、Leica D-Lux 8 100 YEARS OF LEICA Edition、および Capture One モバイルアプリを介した iPhone 16/17 のテザー撮影にも対応しています
その他、レンズ光量落ち不具合修正を含む各種バグ修正も行われています。
⚠️ Capture One 16.6.5 以前のバージョンで作成されたセッションやカタログは、16.7.0 で開く際にアップグレードが必要です。 一度アップグレードされたファイルは、古いバージョンでは開けません。復元する場合はバックアップから戻してください。詳細はUpgrading a Session(セッションをアップグレードする)、Upgrading a Catalog (カタログをアップグレードする)、How do I restore a Session or a Catalog in the previous version from the backup? (バックアップから以前のバージョンに復元する)をご参照ください。
目次 (Tabel of Contents)
- 1. 新機能および機能拡張
- 2. ユーザー体験およびパフォーマンスの改善点 (User experience and performance)
- 3. 対応カメラ(Camera Support)
- 4. バグ修正(Bug Fixes)
- 5. システム要件(System Requirements)
- 6. Capture One のダウンロード・インストール・アップデート(Download, Install, and Update Capture One)
- 7. 推奨事項および制限事項(Recommendations and Limitations)
1. 新機能および機能拡張
a. マスクの複合(Combine Masks)
複数のマスクを組み合わせて、複雑で柔軟な選択範囲をすばやく作成できます。
- 追加(Add):複数の被写体、領域、輝度範囲を結合し、1 つのマスクとして扱えます。
- 減算(Subtract):特定の被写体や領域、輝度範囲を簡単に削減できます。
- 交差(Intersect):重なり部分のみを残すことで、特定の箇所にグラデーションなどの補正を適用できます。
これらの操作を自由に組み合わせて、「複合マスクグループ」を作成可能です。グループ全体は、含まれるマスク数に関わらず 1 つのレイヤー として扱われます。
グラデーションやLumaレンジなどのダイナミックマスクを複合した場合は、動性は保持され、統合後も再調整が可能です。
複合マスクは スタイル(Styles) にも対応していますが、AIセレクトまたは通常のブラシで作成されたマスクはスタイル内ではサポートされず、空のマスクに置き換えられます。それ以外のマスクは適切な位置に適用されます。
複合マスクを画像間でコピーする場合、ビューワー上で作成されたマスク(グラデーション、AIセレクト、ブラシ)はアスペクト比に対して相対的な位置を維持し、それ以外のマスクはターゲット画像に合わせて再計算されます。
詳細はCombine Masks(マスクの複合機能)をご覧ください。
b. レタッチツールタブの更新(Retouch Tool Tab Updates)
レタッチツールタブが以下の個別ツールとして再構成されました:
- セレクトRetouch Selector
- 顔肌 Retouch Face Skin
- 目 Retouch Eyes
- 歯 Retouch Teeth
各ツールは折りたたみ、並べ替え、削除が可能で、ワークスペースのカスタマイズ性が大幅に向上しました。
関連説明書は「Retouching Tools(レタッチ・ツール)」セクションにまとめられています。
このタブには、Retouch Eyes、Retouch Teeth、および Include Neck Area (Even Skin/Blemish Removal )の設定が追加されています。
I. 目の補正(Retouch Eyes)
Retouch Eyes は、目を自動検出し、虹彩(Iris) と 強膜(Sclera) を個別に補正します。虹彩の色を自然に引き立て、明暗を保持しながら白目の色味をよりニュートラルに整えます。黄ばみや赤みを軽減しつつ、血管のディテールは残しながらも柔らかく表現します。
また、オフセットスライダーを使って左右の目を個別に微調整することも、同時に調整することも可能です。
Retouch Eyes は スタイル(Styles) に対応していますが、個別の目ごとのオフセット値は含まれません。
詳細はRetouch Eyes Toolをご参照ください。
II. 歯の補正 (Retouch Teeth)
Retouch Teeth は、歯の明るさ(Brightness)と彩度軽減(Desaturation)を調整できるツールです。暗い部分や彩度の高い部分にやや強めの補正をかけることで、全体のトーンを自然かつ均一に整えます。
詳細はRetouch Teeth Toolをご覧ください。
III. 首エリアを含む肌補正設定
シミ除去(Blemish Removal) および スキントーン補正(Even Skin)において、首エリアを含めるオプションが追加されました。この設定は、顔ごと・機能ごとに個別に調整でき、Stylesにも完全対応しています。
詳細はRetouch Face Skinをご参照ください。
c. 撮影一覧シート(Contact Sheets)
新しい Contact Sheets 機能により、クライアントへのプレビューや共有用のコンタクトシートを数秒で作成できます。
選択した画像は自動的にページやレイアウトに合わせて配置され、結果を JPEG またはPDF 形式でエクスポートできます。
ページ・レイアウト、余白、背景色、グリッド構成、間隔、画像名の表示/非表示など、細かな設定が可能です。
この機能は、これまで提供されていた 「Web コンタクトシート」 を置き換えるものであり、
「Web コンタクトシート」は今後ご利用いただけません のでご注意ください。
詳細はContact Sheetsをご覧ください。
d. 人物マスキングにおける衣服マスキング(Clothes Masking in People Masking)
People Masking(人物マスキング) ダイアログから、被写体が着用している衣服を直接マスクできるようになりました。この機能は人物の衣服を自動検出し、着衣部分を正確にマスクします。
着用していない衣服(背景や床などに置かれたもの)は、正しく認識されない場合があります。
詳細はAI Maskingをご覧ください。
e. HSL 読み取り値(HSL Readouts)
読み取り値を HSL 形式(色相・彩度・輝度) で表示できるようになりました。
メニューの [表示]>[読み取り形式]>[HSL] から切り替えられます。
詳細は「色値の操作」Working with color valuesをご参照ください。
f. PSB ファイル対応
Capture One は PSB ファイル(Adobe Photoshop の大型ドキュメント形式) の読み込みと書き出しに対応しました。これにより、PSD ファイルと同等の機能を提供しつつ、2 GB を超える大容量ファイルも扱うことが可能です。
なお、Capture One での編集における一般的な制限は変わりません:
最大で 715 メガピクセル または 最長辺 65,000 ピクセル の画像まで編集がサポートされます。
ただし、エクスポート時は PSB 形式の上限まで対応しており、さらに大きな画像も出力可能です。
詳細はPSB format supportをご確認ください。
g. Live for Studio のアップデート
Live for Studio に複数の改善が加えられ、スタジオでの共同作業がよりスムーズでシームレスになりました。
-
キーボード・ショートカット対応
Live for Studio アプリ(App Store)で、キーボード・ショートカットが可能になり、ワイヤレスキーボードやプレゼン用クリックデバイスが使用できるようになりました。これにより、Mac 上で Live for Studio を使用する際も快適に操作でき、矢印キーで画像を切り替えることができます。
※ M シリーズ Mac では App Store から iPad アプリをインストールすることができます。 -
デスクトップから「Force to Follow」モードを起動する
すべての接続デバイスが自動的にフォローモードに切り替わり、共同作業者が常に最新の画像を確認できるようになります。これにキーボード・ショートカットを割り当てると便利です。 -
Mac で選択した画像を iPad に表示
Mac で選択した特定の画像を、すべての接続デバイスに表示できます。こちらもショートカットキー設定に対応しています。
Capture One 16.7は、旧バージョンのLive for Studioと互換性がありません。互換性を確保するために、iPadOSアプリをバージョン1.4.0以降にアップデートしてください。
2. ユーザー体験およびパフォーマンスの改善点 (User experience and performance)
a. Canon RF マウント全 EOS カメラへの純正レンズプロファイル対応
Capture One 16.6 では Canon EOS R1 および R5 Mark II 向けの純正レンズプロファイルが追加されましたが、本バージョンではサポートがすべての RF マウント EOS カメラへと拡大されました。
ただし、R1/R5 Mark II の実装とは異なり、これらの新しいプロファイルはデフォルトでは選択されず、また自動的に**光量落ち補正(Light Fall-off Correction)**が適用されませんのでご注意ください。
b. Fujifilm テザー撮影の強化(Enhanced Fujifilm Tethering)
I. ライブビューでのフォーカス・カーソル・ツール(Focus Cursor Tool in Live View)
新しい フォーカスカーソルツール を使用すると、ライブビュー画面上の任意の位置をクリックして、その点にピントを合わせることができます。この機能はテザー撮影に対応したすべての Fujifilm カメラで利用でき、互換性のあるカメラを接続しているときのみ表示されます。
II. テザー撮影時のカメラ・フォーカス制御(Camera Focus Control when Tethering)
テザー撮影時に、すべてのテザー可能な Fujifilm カメラでフォーカス制御が可能になりました。
III. カメラ内クロップ設定対応機種の拡張(Expanding Support for In-Camera Crop Settings to More Models)
カメラで設定したクロップが、Capture One 上で初期クロップとして自動的に反映されるようになりました(編集は引き続き可能)。
従来は GFX100RF 専用機能でしたが、以下の機種でもサポートされます。
- GFX100RF
- X-E5
- X-H2
- X-M5
- X-T5
- X-T50
- X100VI
詳細は Capture One Preferences/Settings: Image tabをご覧ください。
IV. ドライブモード設定対応機種(Drive Mode Settings for Supported Models)
以下の Fujifilm 機種で、テザー撮影時のドライブモード設定がサポートされます。
- X-T5 (理ダイヤル式のため読み取り専用)
- GFX 100RF
- GFX 100 II
- GFX 100 S II
- X-H2
- X-H2S
- X-S20
- X-M5
3. 対応カメラ(Camera Support)
- FUJIFILM X-T30 III:ファイル対応
- Leica M EV1:ファイル対応、有線テザー撮影、ライブビュー対応
- Canon EOS C50:ファイル対応、有線/無線テザー撮影、ライブビュー、ReTether 対応
- OM-System OM5 II:ファイル対応
- Leica D-Lux 8 100 YEARS OF LEICA Edition:ファイル対応
- iPhone 16/17:Capture One モバイルアプリを介したテザー撮影対応
詳細はCamera Models and RAW Files Supported by Capture Oneをご覧ください。
4. バグ修正(Bug Fixes)
一般(General)
- 特定の条件下で Light Falloff(周辺光量補正) が二重に適用される問題を修正しました。
- Nikon Z5 II のファイルを DNG 形式で書き出した際、一部のサードパーティ・アプリでピンク色の色かぶりが発生する問題を修正しました。
- フォーカス・ツールの描画が特定の写真で正しく表示されない問題を修正しました。
- Leica M10R の写真で「ストラクチャ(Structure)」を調整した際に、予期しないアーティファクトが発生する問題を修正しました。
macOS
- スライダーをダブルクリックしてリセットした後、Light Falloff スライダーが正しく動作しない問題を修正しました。
- ライブビュー(LV) 有効時に撮影を行うと、カメラ画面が 1x 拡大表示のまま固まる場合がある問題を修正しました。
- 特定の条件下で、オリジナルファイルの書き出し時にファイル名が正しく保持されない問題を修正しました。
- EIP ファイルのインポート時に、スタイル(Style)の ICC プロファイルが保持されない問題を修正しました。
- Panasonic S1 RII のファイルを DNG 形式で Helicon Focus に送信した際に、**赤色のカラースティッチ(色かぶり)**が発生する問題を修正しました。
Windows
- 「Edit With(別のアプリで編集)」を使用する際、既にアプリケーションが指定されているにもかかわらず、再度選択を求められる問題を修正しました。
- レイヤーごとのスタイルブラシ設定が保持されない問題を修正しました。
- Blemish Protection Brush(シミ保護ブラシ) の一部キーボードショートカットが動作しない問題を修正しました。
- 新しいレイヤーを作成した際に、誤ったレイヤーが自動選択される問題を修正しました。
5. システム要件(System Requirements)
最低システム要件(Minimum System Requirements)
- macOS 13 以降(macOS 13.7.7、14.7.7、15.6 でテスト済み)
- Windows 10 64-bit 22H2、または Windows 11 23H2 以降(Windows 10 64-bit 22H2、Windows 11 24H2 でテスト済み)
- Intel Core i3(第1世代)または AMD Jaguar ファミリー CPU
- RAM:8 GB 以上
- 空きディスク容量:10 GB 以上
- キャリブレーション済みモニター(1280×800、24-bit カラー以上)
- インターネット接続が必要(Capture One Live やクラウドサービスの利用時)
- ※ SSE4.2 CPU 命令セットが必須です。詳細は Intel‘s websiteをご確認ください。
4K モニターについて(4K Monitors)
4K モニターで最適なパフォーマンスを得るには、処理負荷の増大に対応するため、上記の最低仕様を2倍に引き上げることを推奨します。
また、強力な画像処理過程に対応するため、十分な VRAM を備えた高性能 GPU の使用を強く推奨します。
詳細はCapture One System Requirements and OS Supportをご参照ください。
6. Capture One のダウンロード・インストール・アップデート(Download, Install, and Update Capture One)
手順についてはDownload, Install, and Update Capture Oneのページをご覧ください。
7. 推奨事項および制限事項(Recommendations and Limitations)
※ ここに記載されている情報は予告なく変更される場合があり、意図しない誤りが含まれる場合があります。
ご不明点やご質問はhttps://support.caputureone.com/からご連絡ください。
一般的なガイドライン(General guidelines)
- 未対応の画像ファイルを含むフォルダーを閲覧した場合、アプリケーションの動作性能に影響を及ぼすことがあります。
- 以前のバージョンで生成されたプレビューは、本バージョンで初めて画像を表示する際に更新されることがあります。これにより、一時的に動作速度が低下する場合があります。
- US(英語)以外のキーボードを搭載したノートパソコンをご使用の場合、標準設定のキーボードショートカットの一部を変更する必要が生じることがあります。
- Adobe Photoshop 以外の外部アプリケーションで画像を編集した場合、予期せぬ動作が発生する可能性があります。
- 仮想化ソフトウェア(例:Parallels、Hackintosh など)上での動作は、システムの不安定を招くおそれがあります。これらの OS 構成でのご使用は推奨いたしません。
- 一部のカメラには、複数回の露光やピクセルシフトによるマルチショット機能が搭載されていますが、Capture One では多くの場合この機能をサポートしておりません。ただし、「スタック」内の単一の RAW ファイルについては、通常のシングルショットとして表示・編集が可能な場合があります。
- ピクセルシフトなどの特殊モードや補助モードは、明示されている場合のみサポート対象となります。提供情報が不十分な場合、または Capture One に関する特殊な情報を必要とされる場合は、captureone.com/supportのサポートセンターまでお問い合わせください。
ファイルサポート(File support)
- HEIC/HEIF サポート
Capture One は、OS が対応している範囲において HEIC/HEIF 形式の 8-bit ファイルをサポートします。Windows 環境でご使用の場合、Capture One における対応を有効化するためには、Microsoft ストアより「HEVC Video Extensions」および「HEIF Image Extensions」の 2 つの拡張機能をインストールする必要がある場合があります。
- Capture One における DNG カラーの扱い
Capture One がネイティブにサポートしているカメラ機種から生成された DNG ファイルには、Capture One 固有のカラー設定が自動的に適用されます。一方、Capture One にネイティブ対応していないカメラの DNG ファイルには、汎用の DNG 標準カラー(DNG Standard Colors)が適用されます。他アプリケーションで埋め込まれた調整や設定情報は、Capture One ではサポート対象外となります。
- その他のファイル形式のサポート
RGB カラースペース以外で作成された TIF/JPG/PSD/PNG ファイルは、Capture One 上で調整を行うことができず、読み取り専用となります。また、レイヤー構造を持つ TIFF および PSD ファイルは表示のみ対応し、再現像を行うとフラット化された新しい画像が生成されます。
- ファイルサイズの制限
閲覧に対応する最小ファイルは、辺の最小サイズが 16 ピクセル 以上である必要があります。編集に対応する最小ファイルは、辺の最小サイズが 512 ピクセル 以上です。最大対応ファイルは 7億1,500万画素 または最長辺 65,000 ピクセル までとなります。
既知の問題 (Known issues)
- 既知の不具合については、Capture One コミュニティ内の専用トピック Known Bugsに一覧が掲載されています。ただし、新バージョンのリリース当日には最新の内容が反映されていない場合がありますのでご留意ください。